近況報告

一陽来復 2023年(令和5年)をふりかえる

私にとって、大きな動き・新たな挑戦の連続だった、2023年も終わりを迎えようとしています。
大晦日の今日、この1年を振り返っておきたいと思います。


■選挙という未知の荒波へ

「縦割りが強く市民のための仕事が難しい」
「若手職員の離職・中堅職員の病休が増えている」

課題の多いさいたま市の未来を憂慮し、「外から横串を刺す」・「職員のやりがいを上げる」ことを、誰かがやらねばとの想いで市議会議員選挙に挑戦しました。

・・・が、力及ばず2,760票で次点落選となった4月。

本当に悔しく、また自分の力不足に応援してくれた方々に申し訳なく、暗澹たる思いがしました。私は、あの開票日の夜を一生忘れることはできないと思います。

 

■障がい福祉の現場へ

その後、無職となり、失意の中で過ごす4・5月が過ぎ、6月からは川越にある障がい者の就労継続支援B型事業所にお世話になることに。

障がい者とともに椎茸を栽培し、ヤオコー等へ出荷するなど、まさに障がい福祉の現場を実地で学ぶ日々が始まりました。

障がい者一人一人と日々接するうちに、行動特性が強かったり、傷つきやすかったり、意思疎通が難しかったりするけれど、楽しんだり・心から喜んだり・ときに可愛らしかったりもする、「特徴がいろいろある○○さん」といった固有名詞で、その人の特徴を一人ずつ理解できるようになりました。

私だって、私の家族だって、明日に障がい者になっていることもあるんだ。それを体感し、初めて障がいのあるなしに関わらず、普通に選択肢の多い人生を歩めるようにすることが大切だと痛感するようになりました。


■公益財団でのダブルワーク

9月からは「公益財団法人埼玉しあわせ未来基金」の事務局としてダブルワークを始めました。

「休眠預金」を活用した大型の助成事業の採択を視野に、「子ども・若者の支援」をテーマに県内のNPO等と地域課題の解決を図る社会プロジェクトの組成事業に携わっています。

9月以降、NPOや一般社団法人、公益財団法人、金融機関などなど、様々な団体のヒアリングを続け、例えば「貧困」「食支援」「外国ルーツの家族支援」「困難を抱える若者の就労支援」「子育て世帯の支援」などの社会課題を解決するために、実に多くの方々が活動されていることを知りました。

行政で解決できない課題があり、放っておけないとその課題解決に取り組むNPO等の団体。
しかし、資金的には厳しく、組織基盤も強くない。どうやって、ヒト・モノ・カネを還流させ持続的な取組にしていくか。

それ自体が大きな「社会課題」だと改めて感じています。まずは公益財団法人という立場でできることにより何とか寄与したい、そう考えています。

 

■これからは行政書士として

さらに、行政書士としての登録を終え、来年年明けから少しずつ仕事をシフトさせながら、せっかく現場を経験したのだから、その経験値を生かして、障がい福祉の行政手続などを専門として、共生社会の実現を目指したいと思っています。

障がい福祉の現場は、その事業所内だけでなく、周りの地域に開かれて地域の皆さんに支えられていくことが、これからの時代には必須です。

行政手続だけでなく、そうした地域とのつなぎ役にもなれたらと感じています。

また、行政書士は、県内に埼玉県行政書士会とその支部がたくさんあり、横のつながりも思っていた以上にあります。

個でやる仕事にはすぐ限界が来ると思うので、障がい福祉を核としながら、成年後見や相続の問題を含め、士業ネットワークを広げて様々なニーズに対応できるよう進化していけたらと思っています。

 

■政治への志は失わず

並行して、地域の清掃活動やお祭りイベントへの参加、自分の住む大規模マンション自治会の役員としての活動など、「地域の一員」としての活動とネットワークを広げ続けています。

一度落選したことが、私にとっては、地域の皆さんと同じ目線・同じ立場で様々なことを感じられる機会になっています。

もしかすると落選は、「神様がくれた貴重な時間だったのかも」。そんなことを思っています。

もちろん次回の雪辱を期し、現場で地域の皆さんと一緒に感じたことをこれからに生かそうとの想いで、今後もこうした経験を積み重ねていくつもりです。

 

■「一陽来復」

2023年は、まさしく激動の年でした。

まるで役所の新人時代に戻ったかのように、新たな体験・経験の連続。戸惑い・悩み・憂いといった感情もたくさんたくさん感じてきました。

そんな思いをしながら新たに取り組み始めたことが、少しずつ点と点から、やがて線となってつながっていき、いくつも芽を出す時期がこれから来るのではないかと思っています。

「一陽来復」とは、冬が終わり春が来ることを指します。
それが転じて「陰極まって一陽を生ずる」、「悪いことが続いた後で良い事がめぐって来ること」を意味する言葉です。

2024年は、まさに「一陽来復」の年にできればと、心から思っています。

 

引き続き、皆様からの温かいご指導・ご協力を賜れば嬉しいと思っております。
来年もよろしくお願いします。

どうぞ良いお年をお迎えください。

 

2023年12月31日大晦日にて

片倉淳平 拝

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